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2009年05月25日

【創作】雨降って

※この物語はフィクションであり、実在の人物及び団体とは一切関係ありません

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 定期的なワイパーの動きが、私の眠気を増幅している。
 ふわ…。
 あくびをすると隣の彼もまたあくびを返した。
「アクビって伝染るんだよな。」
 迷惑そうになにやらごにょごにょと噛み締めた後独り言のように言う。
 そうねー。と気の無い返事を返す私。
 
 新婦さんキレイだったねー。っていう話とか
あのイベント無いよねーっていう話とかはもう2時間前には尽きており…。
 明日はもう仕事なんて嫌だねーだとか
休みとってる連中羨ましいよなーとかいう話も1時間前には尽きており…。
 渋滞の道路の愚痴と、道を選んだ彼への文句はこれ以上言えばケンカになるほど言っており…。

「私たちもさー、結婚する時はあんなカンジなのかな。」
 そろそろこういう話題がのぼるのも、無理も無い話のはずだ、と自分に言い聞かせた。
 周りは雨。私も普段着ないようなキレイめワンピースだったのでしおらしく…するはずもなく、
ブランケットにくるまった足は既に靴を脱ぎ捨ててシートの上に体操座りのように立てられている。
 
「あんなカンジ?」
 どんなカンジだよ、と言いながらまたあくびをする。
 今のは私のせいじゃない。はずだ。

「決まってからはサクサク進んでアッという間ってこと。」
 そうだといいんだけど、という思いがこもっているのが伝わってるんだろうか。
 そもそももう何ヶ月も…ヘタすると一年以上もこの話をして無いような気がする。

「あー、その話か」
 その話かとはなんだ。失礼な。
 そろそろ焦りが出てもおかしくない年頃だって言うのに…。
男のほうは呑気なもんで…っていうのはやっぱり他で聞いた話と同じだ。
「オレはまた、ああいう盛大な会がいいってことかと思った。」
 そんなことは言ってない。
「前も言ったじゃん、私は会った事も無いような人と結婚式やら二次会で会ったって、
 何話していいかわかんないし疲れるだけだからイヤだって。」
「知ってるよ。」
 悪びれない声で言いながらペットボトルの蓋をあけようとするが、
運悪く前の車が走り出してしまったので諦めてホルダーに戻してハンドルを握りなおす。
「だってあんたわけのわかんない友達一杯いるし、同僚づきあいもやたら良いし、
 今年一年で何回私が付き合いで式やら二次会やら出てると思う?」
 懲りずに片手で蓋を開けようとする手からボトルを奪い取り、蓋を開けて押し付けてやる。

 そう、私は何故だか彼の友達やら同僚やらの結婚式や二次会にも出席させられている。
 呼ばれて居ないものには行かない、と私が言うのに、気がつけば彼の周りでも二人ワンセットに扱われているらしく
そのうち招待状が必要なものまで二人名義で来るようになった。

 そして彼は私が招待されるものにもやたらと来たがる。
 最近じゃ仲が良かった私の友達連中まで私達をセット扱いしている。
「お前ら、単品での付き合いのほうがずっと長かったくせにー。」と思いはするが
まぁ別段腹を立てるようなことでもないので放っておく。

 放っておけないのは経済問題だ。
 一リットル入りの牛乳瓶に溜めた補正予算のおかげで今年一杯はなんとかやりくりできそうだけれども
 このまま二人ぶんの招待状に応えていたら自分たちのぶんの資金なんか溜められそうにない。
 やっぱり、その気が無いんだろうか。

「そういえば、内田の子供今日熱出して寝込んでるんだって。」
 都合が悪くなると話をそらす。
 まったく…と思いつつペットボトルの蓋を閉めてやり
「そういえば今日は来てなかったねー。ちっちゃいほうの子は来てたけど。」
 仕方が無いので付き合ってやる。
「そうそう、だからビンゴカード一枚多く貰ってたんだな。あそこのうち3つも景品貰ってんだよ?」
「あー、でも一個はサランラップでしょ? 私笑ったもん。」
「お前ぐらいだって、アレで笑うのは。」
「そんなこと無いって、他にも笑ってたよ。あんたの後輩の、えっと…幸弘君だっけ、弘幸君だっけ。」
「今日居たのは直幸。」
「……。」
 お前ホント人の名前覚えるのニガテだな。というのはいつもの彼の台詞だ。
 車は動くようになったけれども、雨は相変わらず止みそうな気配も無い。

「でもさ、名前はともかく、もう結構顔は覚えたんじゃないか?」
「そりゃあね。 あんたの変わりに挨拶したりもしたしね。」
 皮肉を込めて言ってやる。
 この男、放っておくと近くに知り合いが居ても一日一言も声をかけないつもりなのだ。
 そしてまた車が動かなくなる。 今日はこの、動いたり動かなくなったりの繰り返しだ。
 
「じゃあそろそろ考えてもいいかな。」
 何の話だ。
 怪訝な顔を向ける私に彼はこっちを向く。
 そして『わかってないの?』『お前』『またまたー』とよくわからないムカつくジェスチャーを一通りした挙句に
「え? そりゃー『盛大な結婚式と二次会』の計画のつもりなんだけど。」
 
「……はぁー?」
 思わず甲高い声を挙げてしまう。
「何が『じゃあ』で何が『そろそろ』なの。」
 疑問よりも呆れが混ざったような声になりながら私も尋ねる。

「だってお前、顔も知らないようなヤツばっかりの会なんて楽しくないって言ってたじゃん。」
「当ったり前じゃん。そりゃ知ってたほうが楽しいし、だから自分の会で知らない人があんまり多いのはちょっと…って思うでしょ?」
 背もたれにぐでッと横になりなおしながら答えてやる。
 他の人はどうか知らないが、私の場合、せっかく自分のお祝いの会なのに自分の知らない人ばっかりだなんてのは気が乗らない。
 ただでさえ準備やらなにやらで疲れるのに、顔をあわせるのが赤の他人ばかりだなんて気が滅入るじゃないか。

「だからさ、知り合いになっておけば良いわけだ。」
「あー ……ってそれ、本当に?」
 一旦は頷きながらも思わず彼のほうをまじまじと見る。
「うん。」
 顔をあわせて頷いて返す。
 タイミング良くプッ、とクラクションを鳴らされて前を見ると、既に前方の車がだいぶ走り去っている。
 お互いに、慌てて前を向いた。
「そのために今までこういう会のたびに呼び出したの?」
「だってバーベキューとかお前嫌いだろ。」
 まぁ、確かに彼やその友達連中がやるやたらアウトドアな集まりは私には合いそうに無い。
 正直に『何が楽しいの?』って言って不評を買ったこともある。

「でもさ、……オレは盛大な会のほうがスキだからさ、出来ればみんなも呼びたいし。」
 前を向いたままぶちぶちといい始める。
 それでずっとムリ言って私を連れまわしてたってこと?
 それもまた、呆れるやらなにやら。

「別に良いけど…、あんた盛大な式なんて開けると思ってるの?」
「やっぱダメかな?」
 苦笑しながらこっちを振り向く。
「ダメじゃないけど……ずっと出席する側ばっかりだったから、そんな余裕無いよ?」
「…あー……。」
 ……やっぱり考えてなかった。
「やっぱ白いご飯だけでも会社に持って行ってね。それから水筒も。」
「はい。」
「『ラーメン食べ歩く会』を作るのは延期するって下山さんに言っておいてね。」
「はい。」
「あともう2年は今のパソコンと車でガマンしてね。壊れない限り。」
「はい。」
「来月の旅行も無しね。」
「はい。」
「ウソだよ。予約しちゃったし、行きたいでしょ?」
「…あー、良かった。」
 これで、しばらくは財布の紐を締めて置けそうだ。
 私が一人頷いていると
「……あのさ、わかってる?」
 と彼が声をかけてくる。
「ん?」
「オレ、今プロポーズしたことになってるんだけど……。」

 えー、雨降って地固まると申しましてー
 たしかこんなだったか、今日彼の上司がしゃべっていたのが
なんとなく、頭によみがえって来ていた。   
Posted by メリー at 21:21Comments(3)創作

2009年05月25日

ジブリキャラランキングその後

さて

半月ほど前に行った
かっこいいジブリキャラランキング

とりあえず放置ぎみに眺めてみたわけですが
総数35名と思ったよりも多めの人が投票してくれました。

内訳を見ると
やはり
ハウル:11票
というわけでダントツハウルでした( ̄∇ ̄)


やっぱり強い

メリーの身内系では
やはり「彼氏にしたいかどうかはともかくハウルはカッコイイよね」
という意見のようです。

そして同率二位が
・ナウシカ
・パズー
のお二人:4票

人間離れした体力と
守ってくれそうな強さがポイントでしょうか


さてこのランキング
もう一回ココに掲載して行く末を見守ってみようかと思います。



これからかわるかな

こうご期待
(一度投票したパソコンからは新たに投票することは出来ません。
 前の投票の結果を変更することになっちゃいますのでご注意を)  

Posted by メリー at 07:37Comments(2)そのほかの趣味